拿捕

ある船乗りが言ったのさ。
「港がなけりゃ船はどこへいけばいい？」

なんてことを考えながら歩いていると、
チーム萩沢があらわれた！！（エンカウント）

こやつら、どう見ても不審者やのに、
コンビニ前でたむろするなど不審きわまりな…
「おっぱいだ！おっぱいきたべ！」
「こっちの方が面白そうじゃねーかァ？」
「確保ですね。」
どう見ても悪人な面々（複数名が半裸）に捕獲されました。

連れていかれた先はマウの家。
空室かと見まごうほど物のない広い部屋に、
テレビとゲーム機数台だけが置かれている。

「な、なんで私は捕まったんですか。」
なんとなく標準語になるうち。
「だってなァ？ゲーセンよか面白そうじゃねーかァ。」
楽しそうにいうのはキジさん。
にこにこというよりにやりと笑っているのはマウ。
「そういえば信悟、アンタのドラクエ３のデータ消えたわよ。」
チー鱈をむさぼりつつPSPで遊びながら言うのは萩沢さん。
佐藤は言葉にできない憤りで頭をかかえ、床をのたうちまわっている。

「ま…またくに○くんですか…？」
ちょっと引きつつうちは問う。
「ノン！アムールの香り！！」
奥のキッチンから焼きたての肉が載った皿を持ってきたのは、
この間GTに一緒に行ったアリさん。
このメンバーに加わっているのはきわめて珍しい。

みんなが詰め寄ってくる。
「他人の色恋話はマジックアカデミーよか面白えってなァ？」
「アムール！アムール！セイシュン！！」
「青春ですね～。」
「アアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーッッ！！！」
「信悟てめえうるせーぞ！！」
萩沢さんに顔面を蹴られ、のたうちまわっていた佐藤は動かなくなった。

なぜ…ここまで話が出回っている！？おかしいぞ…！！もしや間者が！？
だがこの場を切り抜けるには………こうだッ！！！！！！

「あ！キジさん、ポートピア殺人事件やりましょや。」
「いいな。チュンソフトのよさがわかるか。褒美にスッパイマンやろう。」
「サツジンジケン！？」
「キジさん、もしやついに犯罪に手を染められたんですか！？」
「ファミコンだ！バカヤロー！！」
「ここに死体あるわよ。」
「信ちゃん死んでる！！！！！！！！！」
「信悟さん！！」
「シンゴオオオオーーーーーッ！！」
「犯人は窓から逃げたわ。」
「７階イイイイイイッ！！！！」
「犯人はエアライダーにちがうない！！」

実況検分が始まったので逃げようとしたが、
「あっちは名探偵にまかせて、さあヤスを捕らえるぞ！！
　泊り込みの準備もしてきたか！えれーじゃねーか、かのちゃん！」
キジさんに羽交い絞めにされました。

え…。もしかして、土日ずっとファミコン………？
うずたかく積まれたファミコンソフトを見てげんなりした。
っていうか…旅…四国とか…行きたかった………。