そぞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて

実は今月にはいった頃からか、
そぞろ神がうちのところへきてささやき、
道祖神が手招きをしていた。

耳をふさぎ目を閉じ押さえ込んでいたが、
これがうちの悪い癖で、
ついにはがまんができなくなり、
まさにとるもの手につかずの状態になった。

そして思う。
ああ、うちは「男」やなぁ、と。

旅をしたい。
まだ見ぬ土地、まだ見ぬ人、まだ知らぬことは山ほどある。

夏休み。
時間は限られているが、
動くにはこのうえない時期。

部屋の戸の外側に張り紙し、
キャリーバッグを引き外へでる。
じりじりと夏の日差しがさし、
焦燥感を煽り立てる。

月曜には、あの結社やったな…。
知人の結社に傭兵業にでることになっている。
さて、その日までどこにいこうか。どこでもいける。

さ、いこう。