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「シルバーレイン」の北野坂かののブログです。 わからない人にはわからない内容です。
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「けったくそわるい。」
ガン、と折りたたみ椅子を蹴り倒す。


見ていた男が、ククと喉を鳴らしながらいう。
「かのちゃんよォ、生理かァ?」
「死ね。」
蹴る。
いたぁい、と気色の悪い声をあげるのはキジさん。

「胸糞悪いのは事実ですね。不愉快、実に不愉快です。」
倒れた折りたたみ椅子を元に戻し、
座りながら艶然と微笑むマウドゥード。
「是非とも一刻も早く帯刀を締め上げて朝比奈の居場所を掴み、
 ぶっ殺したいところです。」

信悟は親友の言葉が聞こえないように指で耳に栓をしている。
「マウにはキレイなマウでいてほしい。」らしい。
マウの言葉が切れたところで、
「信悟的には犬かきでヨーロッパ目指してるエレインが心配だから、
 さっさと戦争になればいいと思う。」
と適当にいう。

萩沢さんは部屋の遠くの方でちびっこたちとゲームをしている。
「戦争になれば戦うだけで経緯はどうでもいい。」というのが
この人のスタンスだというのは、
いろんな人物から再三聞かされている。

めずらしく混じっているアリさんは、
深刻そうな面持ちでサキュバスとなにか話している。
とはいえ、外国語なのでこちらにはさっぱりわからないが。
視線に気付いたのか、こちらを向き、
「アサヒナはコドモのころのボクにソックリます。
 …ツミをもう、おかしている。おそい。」
と、わかるようなわからないような日本語をのべる。
「ボクはマリーとツミつぐなう。」
マリーとは、アリさんのサキュバスで、隣で小さくうなづいている。
余談だがアリさんのサキュバスはすぐ大人になったり子供になったりするので、
そのたびに驚かされている。

「ゆがんだガキって困るよねぇ。おしりぺんぺんじゃすまないんじゃない?」
キジさんの向こうから顔をだすのは、
この面子をまとめているというヒソクちゃん。
萩沢さんもキジさんも頭があがらないという。
同学年だが、たしかに不思議と風格がある。
「まっ、リリスは何匹でようが全部ブッコロだよね。」
と、可愛い顔で微笑む。

「鬱陶しいのは東北勢ですよね~。
 半分一般人のような方々にうろちょろされてはかないません。
 ………この学園の方は、みなさんおやさしいですしね~~。」
含みのある言い方でマウが心底鬱陶しそうな顔をする。

「邪魔なら全員ぶっ殺せ。」
キジさんが笑う。

……………有意義なようで、
ものすごーーーく偏ったところにいるんは、気のせいやろうか。
話し合いといえるんやろうか。
…まあええか。しょせん戦争になればうちら全員一兵卒。
個人の意思が及ぼす影響などほんのわずか。
このヒュドラは、だからこそ強いのだ。
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