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「シルバーレイン」の北野坂かののブログです。 わからない人にはわからない内容です。
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ぼたぼたと流れる汗が、
黒いタンクトップに鈍い染みをつくる。

「ほんまにええんですか。」
「おう、本気も本気、俺ァ大真面目だぜェ。」

横に立つ男がギターマシンガンを腰に構えながら、
ククク、と喉で笑う。
うちはガトリングガンを構えなおす。

「ほな、よろしですか?ほんまにいきまっせ?」
「おう、ゴーだァ。」
男はにやりと笑む。


と同時に、うちは数メートル先に立っていた男に
後ろから思い切り牙道砲を撃つ。
衝撃で吹き飛ばされた男は、
情けない叫び声をあげながら前のめりにプールに落ちた。

横に立つ男は腹をかかえて転げまわりそうなほど笑っている。
そのプールは…死体を貯蔵しておくホルマリンのプール。

「ごべっ!!ぶべらばっ!」
落とされた男、佐藤はそのプールの中でもがきながら、
なにか言っている。
不意を突かれる形になったゴーストたちに囲まれながら。
後ろから歩いてきたマウが、
「うわあ…。」と絶妙に微妙な微笑でそれを見ている。

「信ちゃーん、大丈夫!水練忍者は死なない死なない!」
落とすよう命じた男、佐藤キジは笑顔でそう手をふる。

うちとキジさんは、
佐藤を助けるでもなく遠くからゴーストを撃つ。
マウは笑顔でランページを撃っていた。

みんなもうネジが外れきっているようで、
やっとのことで佐藤がプールからあがってくると、
距離を置き笑いながら歩く。
佐藤は大切なものを奪われた若者のような佇まいでとぼとぼと歩く。

「いやァ、信ちゃんも話のネタができてよかったなァ。」
と微笑むキジさんに、うちは真剣な顔で語りはじめる。
「…ひとつ、怖い話教えたります。」
「ん?怪談か?なんだ?」
「…夏には、ほとんどの女性の胸の谷間にあせもができる。」
「………イヤーーーーーーーーッ!!」
大男の甲高い悲鳴が響き渡った。

…どうやら、ネジが外れていても、狂った兵隊でも、
この手の怪談(?)は恐ろしいもののようだ。
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